Archive for 6月, 2012

臨床試験で効果発揮の肺がん新薬

火曜日, 6月 5th, 2012 | Permalink

肺がん治療の抗がん剤新薬として開発中の「アファチニブ」臨床試験において、良好な治療効果を発揮した。標準化学療法(ペメトレキセド/シスプラチン)を受けた肺がん患者では半年を超える程度であった無増悪生存期間(がんの悪化が抑えられる期間)が、新薬アファチニブ投与患者では13.6カ月に延長された。

つまり、半年以上のがん抑制効果が得られたことを意味する。

特にEGFR(ErbB1)遺伝子に変異を有する肺がん患者に対する治療効果が顕著であったことが報告されている。

アファチニブによる肺がん治療は、がんが進行するまでの期間が延長されることによって、日常生活を制限する肺がんの諸症状についても、良好にコントロールすることができる。また、新薬アファチニブの効能は、呼吸困難(息切れ)、咳嗽、胸痛などの症状の改善も多く観察され、これらの肺がん症状の発現を遅らせるという効能も期待される。

今後はさらに治験が進められ、安全性の確認がなされる。

末期腎臓がん に効果のある抗がん剤新薬

金曜日, 6月 1st, 2012 | Permalink

腎細胞がん治療用の抗がん剤新薬を厚生労働省が5月31日に承認した。

新薬承認された抗がん剤は、インライタ錠1mg、同5mg(一般名:アキシチニブ、販売:ファイザー)。

効能・効果のある治療対象のがんは「根治切除不能又は転移性の腎細胞がん」とされている。アキシチニブは、腫瘍の増殖などに関与していると考えられる血管内皮細胞増殖因子(VEGF)受容体1、2、3を選択的に阻害し、がん細胞の増殖を抑える効果があるとされている。治験では一次治療の抗がん剤に抵抗を示したがん患者に対して有効性、安全性が検証され、効果が確認された。

その腎細胞がん治療薬としては、経口のスーテントカプセルを販売し、mTOR阻害剤トーリセルもファイザーが販売している。