劇的効果の抗がん剤新薬の開発最終段階!

9月 9th, 2017 by admin | Permalink

がん(癌)もいづれは克服される病気に違いない。それだけ日夜に世界各国で新しい抗がん剤や治療法が開発され続けている。

米国研究製薬工業協会(PhRMA)が、取り纏めて発表した抗がん剤の開発状況は闘病中のがん患者と家族に勇気をもたらすだろう。多くの新薬が臨床試験でも最終段階を迎えつつあり、近い将来に新薬として”利用可能”となる可能性が示されたのだ。しかも、これらの抗がん剤新薬は300種をゆうに超え、それぞれが「劇的な効果」をもたらすというのだ。

米国研究製薬工業協会によると、世界で開発が臨床試験段階にまで進んでいる新薬は9404プロジェクトある。 
その内の74%が「画期的新薬」になる可能性があるとされている。 さらに抗がん剤の新薬に限っても4000件以上のプロジェクトが鋭意進行中なのだ。

治験は進行段階によって3段階に分けられるが、それぞれに画期的新薬となり得る可能性のプロジェクトの数も併せて報告されている。その数は、

  • フェーズ1の3723プロジェクトのうち3073プロジェクトが画期的新薬候補(83%)
  • フェーズ2の4424プロジェクトのうち3205プロジェクトが画期的新薬候補(72%)
  • フェーズ3の1257プロジェクトのうち 671プロジェクトが画期的新薬候補(53%)

となっている。
全世中が人類の英知を結集して、6949件もの"画期的新薬"の開発が進行中なのだ。

“近い将来”の劇的な効果のある抗がん剤新薬の登場が待たれる。

末期の すい臓がん に 新治療法

2月 16th, 2016 by admin | Permalink

すい臓がんの、しかもステージ4末期のすい臓がん患者を治療できる新しい治療法の臨床試験が日本でも開始されている。

 

すい臓がんの新しい治療法は、『ナノナイフ治療』(別名:不可逆電気穿孔法)。
体外から がん患部へ針を刺し、針の先端に短時間だけ3000ボルトの電流を通電させる治療法だ。

 

治療対象のすい臓がんは周辺の胃や十二指腸などの臓器が入り組んでいることが旧来法の手術を困難にさせていた。

しかし、ナノナイフ治療では身体表面から超音波画像で探りながら、胃や十二指腸を貫通してがん患部へと針を通すのだ。がん患部に取り囲むように設置された治療針の先端に電気を短時間だけ流す。電気が流れるのは針の先端1.5cmだけで、対になったプラスの針の先端からマイナスの針の先端へ3000ボルトの高電圧で1回あたり1万分の1秒という短時間だけ電気が流される。

この通電を80回から160回行うと、がん細胞にナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)の穴が開くことで、中の細胞質が溶け出しがん細胞が死ぬのだ。

 

既に実施された末期のすい臓がんの治療結果は8例中6例でがんが縮小する成果が得られた。

 

先行する米国でのナノナイフ治療は 当初は肝臓がん治療に治療されることから始まった。その後拡張されたすい臓がん治療例は200例を超えており、50例でがんが縮小し手術が可能となった。残る150例でも生存期間が2倍となる効果が確認されている。また再発率が3%と低く、すい臓にがんを留める効果(局所制御能)も確認されている。

 

末期のすい臓がんでも治療が可能な『ナノナイフ治療』は、日本では東京医科大学が臨床試験を進めている。

 

近い将来には、肝臓がん、すい臓がんの治療に留まらず、肺がん前立腺がん、腎がんの治療へと適用対象が拡大が見込まれる。末期すい臓がんでも治療法はあるのだ。