胃がんリスクが1.8倍高い血液型とは?

3月 5th, 2012 by admin | Permalink

胃がんか胃潰瘍かを 遺伝子から予測

ピロリ菌の感染すると胃がん原因である周知の事実だ。簡単な検査でピロリ菌感染は確認が可能であるし、胃がんが発生する前に経口薬で容易にピロリ菌を除去できる。

東京大学によると、血液型と「PSCA遺伝子」を調べることで、ピロリ菌が胃粘膜に感染した場合の、胃がんリスクの大小が測れるという。

具体的には、ピロリ菌感染によって、胃がんになりやすい人と、十二指腸潰瘍になりやすい人を判断できるのだそうだ。
その差は、最大で1.8倍もの胃がんリスクの開きとなった。

X) 十二指腸潰瘍になりやすい遺伝子型で血液型がOの場合
Y) 胃がんになりやすい遺伝子型で血液型がAの場合
XとYを比べると、高胃がんリスクのYの場合は、十二指腸潰瘍になるリスクは3分の1と低いが、胃がんリスクが1.8倍もあるのだ。

日本人には胃がんになりやすい型のPSCA遺伝子を持つ人の割合が、欧米人よりも多いことも胃がん発病が多い原因とされている。

日本人の大人の半数がピロリ菌に感染している。ピロリ菌だけでなく、遺伝子も併せて調べることで、胃がんの早期発見・早期治療にあたることが期待される。

末期肝臓がんの余命を2倍に延長する新治療法

3月 2nd, 2012 by admin | Permalink

末期肝臓がん患者の生存期間を2倍に

新薬だけががん患者の生存期間を余命を延ばせるわけではない。試すべき治療法はまだまだあるのだ。
韓国の国立がんセンターの研究チームが、既存の治療法を応用した新しい治療法で、手術が不可能な末期肝臓がん患者の生存期間を倍に延ばした。
研究チームは末期の肝臓がん患者に対して、「塞栓術」と「標的治療療法」を一緒に試みた。塞栓術はがん細胞に栄養分を供給する血管を除去することでがん細胞を飢え死にさせる治療法。もう一方の標的治療療法としては抗がん剤「ネクサバール」を投与した。「ネクサバール」は、がん細胞に栄養分を供給する新生血管が新しく発生しない薬効だ。
研究チームは2009年7月~2011年5月の約2年間に、手術が不可能とされた肝臓がん患者50人に対してこの新治療法を試した。
その結果、治療効果維持期間を4ヵ月から7ヵ月へ3ヵ月増やす成果が得られたとのこと。治療効果維持期間とは、発生したがんが大きくならなかったり、新しいがんが発生しない期間。この期間が増えるということは、末期がん患者の生存期間が延びたことを意味している。
抗がん剤の新薬の多くが、末期がんである3、4期のがん患者の生存期間をわずか3ヵ月程度だけ延長した成果をもって新薬承認を獲得している。対するこの新治療法では、患者次第で1年以上の余命延長も可能なのだ。
この新しい治療法は、これから『複合療法』として、さらに詳しい治験を通じて、末期肝臓がん患者の生命を延長が模索される。