大腸がん最新治療法とがん有効予防法

日本人の死因の1位ががんである。3人に1人が がんで亡くなる。

増加が続くがんの中でも生活習慣が欧米化した影響によって急激に増加しているのが、大腸がんだ。
は女性のがんでは大腸がんの死亡者が1位、男性でも肺がん、胃がんに次ぐ3位に上昇している。ただし、近年の医療技術の進歩によって、早期発見で治療すれば、大腸がんはほぼ確実に治癒できるがんと位置づけられている。

<大腸がんの進行度分類:6ステージ>
大腸は水分を吸収する器官で、結腸、直腸S状部、直腸に分けられる。 大腸がんはがんの進行度によって、6段階のステージ(0、I、II、IIIa、IIIb、IV)に分類され、その進行度によって、下記の3つから治療法が選択される。

  • 抗がん剤治療
  • 手術=外科治療(内視鏡治療を含む)
  • 放射線治療

近年には、効果的な抗がん剤が開発されたことで、治療の選択肢は増えているのだ。

がんが大腸の粘膜の中に留まっている状態のステージ0であれば、ほぼ百パーセント治療することが可能。リンパ節転移の懸念が低く、腫瘍が一度に切除できると判断されたなら、内視鏡で取り除くこと簡単な手術で治療が完了できる場合も多い。

リンパ節転移まで進んでいないステージI・II では手術で腫瘍を取り除く。しかし近年の大腸がん手術では、腹部を切開しない「腹腔鏡(ふくくうきょう)手術」の適用が確立された。
腹腔鏡手術は、従来の開腹手術ように大きく切り開くことはしない。数カ所の数センチの"穴"を開けるだけで、そこから内視鏡や鉗子の手術機器を体内へ差し込み、腫瘍を取り除くのだ。切開手術に比べて傷が小さいので痛みが少なく、入院期間も大幅に短縮できる。これは、がん患者への負担を大幅に軽減できるため、手術後の体力・免疫力低下によるがんの転移再発予防にも寄与できる。
大腸がんのステージIの5年生存率は90%以上ステージIIは80~85%とされている。

大腸がんがリンパ節に転移した状態のステージIIIa・IIIbは、手術だけでなく抗がん剤治療の併用が必要となる。また、がんが肺や肝臓などに転移した状態のステージIVでは、抗がん剤や放射線療法などを選択することになる。

全てのがんに共通するように、大腸がんは術後の治療と経過観察が大切だ。特に再発への注意は万全を期せねばならない。しかし、大腸がんは再発しても治すことができる点が他のがんと違うのだ。

大腸がんを克服するためには、早期発見が不可欠であり、がん検診が極めて有効だ。大腸がん表面からの微量な出血がないかどうかを調べる便の潜血検査は、簡単で費用も500円~1000円程度。(自己負担分)。検便検査をするだけで死亡率減少効果を示す十分なデータがあることを、厚生労働省も推奨している。
さらに、大腸がんの詳細検査としては、全大腸内視鏡検査がある。大量の腸管洗浄液を飲んで便を全部出し、大腸全体を内視鏡で観察する方法なので非常に精度が高い。

大腸がんは一般的に遺伝性は少ないが、家族に大腸がん患者がいた場合には、生活環境が近いことから発病リスクが高いとみられるので、がん検査を頻繁にすることが推奨される。

大腸がん予防に最適なのは腸の動きを活発することで免疫力が高まる有酸素運動が有効なので、水泳やウオーキングなどが最適である。

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