末期の肝臓がんを既存療法の併用が効果

末期肝臓がんの患者に対して、既存治療法を組み合わせた「新治療法」による治療で、患者の余命が延長されることが確認された。

新しい治療法は、「塞栓術」と「標的治療としての抗がん剤ネクサバール」の同時治療だ。

塞栓術はがん細胞に栄養分を供給する血管を除去する治療法で、がん細胞を餓死させる。 もう一方の抗がん剤「ネクサバール」は、がん細胞に栄養分を供給する新生血管が新しく発生しない効果の抗がん剤。

韓国国立がんセンターの研究チームが行った臨床試験では、上記の新治療法によって手術が不可能な末期肝臓がん患者の生存期間を倍に延ばしたと報告。新治療法によって、末期の肝臓がん患者でも1年以上の余命延長が可能とされている。

臨床試験では、2009年7月~2011年5月の約2年間に、手術が不可能とされた肝臓がん患者50人に対してこの新治療法を施した。結果として、がんの増殖・転移が無い期間を4ヵ月から7ヵ月へ3ヵ月増やす成果を得た。このがんが増殖/転移しない期間が増えることは、すなわち末期がん患者の生存期間が延びたのだ。

この新しい治療法は、これから『複合療法』として、さらに詳しい治験を通じて、末期肝臓がん患者の生命を延長が模索されると期待されている。

手術が不可能=末期がんと診断されてしまった肝臓がん患者でも、あきらめなければ まだまだ治療法があることを如実に表した希望の例だと言える。